編集委員長ご挨拶

この度、「胃と腸」の編集委員長に就任するに当たり、謹んでご挨拶申し上げます。
ご存知のように本誌は初代編集委員長を故村上忠重先生がお務めになり、1966年4月に創刊され、今年で48年目を迎えた医学雑誌です。
この間10人の先生方が編集委員長を務められ、私が第11代目となります。
本誌は消化管の形態診断学を中心とした専門誌で、幅広い疾患の美麗なX線・内視鏡写真や病理写真など価値ある資料を数多く提示し、病態を画像で分かりやすく説明することを基本としています。
毎月の特集では最新の知見を取り上げ、内科、外科、病理の連携により、治療につながる診断学の向上をめざしており、これまで消化管形態診断学を志す医師の「バイブル的存在」として日常臨床や臨床研究に役立ってきました。
しかし、最近ではX線造影検査や通常内視鏡検査のみでなく、分子生物学的手法を含め、種々の新しい検査法が相次いで出現して多様化し、治療法も薬物療法を含め多様化の一途をたどっております。時代は変化を伴いますが、数多く存在する検査法、治療法の一つ一つが本当に必要不可欠なものであるか否かを、基本に則った手法で正しく評価し、読者の皆様に分かりやすく解説し、最も優れた診断技能を常に正しく模索して行くことが、本誌に与えられた使命であると思っております。
つまり、新しい情報を紹介しつつも、これまで培われてきた「1対1の対応」を基本とした診断学を大切にする姿勢を保持しつつ、今後も消化管形態診断学を志す医師のさらなる「バイブル的存在」となり得る専門誌をめざしていくということになります。
「胃と腸」誌は本邦の重要な消化器病学のメディアでもあり、私に与えられた責務を痛感しています。 そして、今後の本誌の発展のために、皆様からは忌憚のないご意見を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。